| 経営講演会報告(診断協会創立50周年記念) | |
| 記録:研修委員・北川美教 | |
| 日 時:2004年10月15日(金) 18:15〜20:15 場 所:大阪府商工会館 7階 講堂 テーマ:中小企業は日本のまごころ、世界の宝 講 師:(国立)政策研究大学院大学教授・橋本久義氏 |
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| <講演要約> 1.製造業の中国シフトが急激に進み、日本の製造業(特に中小企業)は立ちゆかなくなると懸念されたが、中国の得意分野、不得意分野がはっきりしてきた。 2.欧米には中国から回帰してきた「ものづくり」を受け止める基盤がなくなっている。 3.中国でつくれない、欧米でも肩代わりできない複雑・高級・精密・面倒な注文が日本に殺到している。これは日本の中小企業が歯を食いしばってものづくりにしがみついてきた成果だ。 4.しかし、価格も納期も半減という厳しい状況であり、全ての中小企業が潤うという状況にはならない。 5.しかも、「中国が風邪を引くと、日本は脳梗塞をおこしてしまう」といわれるほど、日中経済は緊密な関係になっていることをよく理解して、中国と付き合っていくことが必要だ。 6.中国は人口13億人という巨大市場であり、安く大量生産する生産拠点として重要だ。 7.中国企業と付き合っていくためには、中国4000年の異民族支配の歴史と、独特の商習慣を弁えた上で対処する必要がある。 8.中小企業の生き残り戦略は下記の5項目だろう。 (1)変化に迅速に対応していく。 (2)人を生かす(生かす組織にする)。 (3)連携(異業種、産学、同業、・・)=他組織の人間を使いこなす。 (4)IT革命:死にものぐるいでITに取り組む。 (5)中国を視野に:中国は巨大市場かつ、使いでのある生産基地だ。 |
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| <中小企業の社長さんの魅力> 私は元通産省の人間ですが、円高不況時の頃から中小企業訪問を始め、毎週一日は必ず現場に行くということを続けて参りました。 累計で2743カ所を訪問しました。その内、280カ所ほどは中国とか東南アジアの発展途上国を含んでいます。 現場訪問を続けた理由の一つは中小企業の社長さんとは何と魅力的な人たちなのだろうということがわかったためです。 工場見学にいくと、その社長さんから「創業時にこんな苦労があった。」とか、「最近はこういう製品に変わってきた」という話が聴けて、どの分野が駄目になり、どの分野にシフトしているのかという流れが統計資料を見るよりもよくわかり、企業に行くのがやめられなくなってしまったということです。 |
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| <日本の中小企業の真の強さ、素晴らしさ> 日本人というのは汗水流して働くのを厭わない。また、汗水流して働いている人を軽蔑する習慣が全くない。これはもう世界で唯一の民族だと思います。 日本が世界の国々に比べて断然強いのはどこかといえば、決してオンリーワン企業でもなければナンバーワン企業でもないのです。どのような分野の仕事でも「どうやったらいいものを安く早くつくれるのか」、「どうやったらお客さんが喜んでくれるのか」を一生懸命考えて、真心を込めて、夢と誇りとロマンを持ってやっている。そういう中小企業が日本には山ほどあって、日本の産業を支えているから、日本は強いのです。 報われることの少ない分野で、報われない汗を流し続けている、そういう社長や従業員がどっさりいる。そんな国は世界中どこもない。一生懸命やっている人たちがいて日本を支えている。だからこそ日本は強いのだということです。 日本はもともと底力のある国ですから、必ずよみがえることを願って、夢と誇りとロマンを失わずに、前向きに頑張っていただきたいということをお願いしまして、話を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。 |
